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17面相!殺せんせー!多彩なVRテクノロジーを強みに展開するアルファコード
「東京ゲームショウ2017」レポート Part3

2017.10.23

国内最大のゲームイベント「東京ゲームショウ2017」(以下、TGS)は参加企業のアピールの場でもあります。FRIがユニークさで注目した企業、前回はJPPVRを紹介しましたが今回はアルファコードにスポットを当てます。


「東京ゲームショウ2017」アルファコードブース

■注目企業②アルファコード

今回のTGS VR/ARコーナーにおいて、システム運営も含めると4か所もの出展をしていた企業があります。
東京・湯島にオフィスをかまえるアルファコードです。代表取締役社長 CEO兼CTOの水野拓宏さんに話を伺いました。



アルファコード 代表取締役社長CEO兼CTO 水野拓宏さん(オフィスにて)

■VRは“体験するもの”

アルファコードが設立されたのは2015年。ネットワークコンテンツの企画・研究・開発及びコンサルを事業の柱としています。そして昨年春にVR事業部を設け、VRの企画・開発に積極的に取り組んできました。今年度で売上に占めるVR事業の割合は1割から2割。昨年度に比べ50%の伸びを示していると言います。

水野さんもVR事業には大きく関わっていますが、VRの原体験は2014年のE3(※1)だと言います。「海中でケージに囲まれて、サメに襲われる映像でした。最初はVRについて穿った見方をしていたのですが、徐々にケージが壊れていって、すっかり無くなったとき、高所恐怖症に陥ったのです。その時VRはこれまでのメディアとは違い、“体験するもの”“心に直接影響を及ぼすもの”だと感じ、大きな可能性を感じました。」

今回のTGSでも自社技術のアピールの場として、「体験」をテーマに、ユニークなコンテンツを出展しています。

■『暗殺教室VR ジャンプフェスタの時間~復刻版~』

漫画『暗殺教室』を基にしたVR作品です。生徒みんなで「殺せんせー」を暗殺しようとしますが、とんでもなく速い動きでなかなか「殺せんせー」を倒すことが出来ません。この作品の最大の特徴は6人同時プレイです。「殺せんせー」が攻撃を避けながら、プレイヤーの顔に答案用紙を貼ったりといった体験を、全員が共有します。プレイした後、共有の思い出が残ることを目指しています。


『暗殺教室VR ジャンプフェスタの時間~復刻版~』ブース


『暗殺教室VR ジャンプフェスタの時間~復刻版~』画面


『暗殺教室VR ジャンプフェスタの時間~復刻版~』画面

■『そいつが17面相だ!』

「何か新しいエンターテイメントを生み出したいと思って開発しました」と水野さんが語るのが、「コタツでできる手軽なVR」をコンセプトに作られた『そいつが17面相だ!』
です。VRとボードゲームを組み合わせた作品です。プレイヤーは探偵となり、VRゴーグルを見ながら捜査をし、自分に必要な証拠チップを集めていきます。ユニークなのは、他のプレイヤーがVRゴーグルを使っているとき、その人の証拠チップを“盗んで”自分のものにしても良いというシステムです。これによりプレイヤーは、VRで捜査中も、常に証拠チップが盗まれないか気を配る必要が生まれます。VRゴーグルで視界が遮断されることを利用した緊張感のある楽しい作品です。


『そいつが17面相だ!』


プレイ中の様子


『そいつが17面相だ!』VR画面


『そいつが17面相だ!』VR画面

■VRider DIRECT

「誰でも数分で簡単にVR映像が作れて配信までできること」を目指した、VRのコンテンツマネジメントシステムです。このVRider DIRECTには、ゴーグルを付けてVR映像を見ながら、映像の中に文字テロップを付けたり、バナーを貼ったりできるエディター機能があります。今回のTGSでは、特集記事Part1で紹介したVAQSOブース内に出展していましたが、「VAQSO VR」を使っていれば、映像内のカレーに視線を合わせるとカレーの匂いがするといった加工もできます。


VAQSOブース内VRider DIRECTコーナー


VRider DIRECTの加工画面


こちらはVRider(8KVR動画ソリューションパッケージ)ブース

■これからのVR展開

水野さんにこれからのVR市場の展望を聞きました。
まずVRゲームについては、家庭用VRゲームはハードの大きさや価格などのハードルが高く、しばらくは厳しいのではないか。VRゲームについては、ゲームセンターなどでの市場が伸びていくのではと見ています。

一方、ゲーム以外の分野で、教育支援、人材支援としてのVR活用にビジネスチャンスがあるのではと言います。例えば、60~70代の団塊の世代が抜け、エキスパートが不足する中、その技術を伝えるのにいろんな業務分野でVRは活躍するのではないか。アルファコードとしてもその分野を考えたソリューションを開発していきたいと水野さんは語ってくれました。


■今回わかったこと

今回のTGSを通して、VR/AR、そしてeスポーツは話題ではあるけれど、まだまだ黎明期。
各社、いかに独自色を出すかの戦いになっていました。その中で、JPPVRの「VR×eスポーツ」の大会プロジェクトやアルファコードのVRとボードゲームを組み合わせた『そいつが17面相だ!』など、既存のものを上手く組み合わせることで、新しいものを生み出しているのが印象に残りました。そしてヒントになりました。
VR/AR、そしてeスポーツ分野で、今後どんな新しい企画が生まれてくるのか、注目してみていきたいと考えます。

東京ゲームショウ2017
http://expo.nikkeibp.co.jp/tgs/2017/

アルファコード
https://www.alphacode.co.jp/

>>Part1

>>Part2

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(※1)E3
米国のロサンゼルスで開催される世界最大のコンピューターゲーム関連の見本市。
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(記事:中村 健一)

本記事は、エンタテインメントの研究をしているフィールズ研究開発室(FRI)のメンバーが、日頃の活動の中で気になったことに目を向け、独自取材に基づいて、執筆しています。

 

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