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【スペシャル】渋谷




渋谷ストーリー Vol.15
道玄坂

2017.09.27

再び表通りに出ると、すでに道玄坂の中ほどまできている。木々が青い。裏通りにあった、様々な人の暮らしを内側に秘めて、道玄坂は今日にぎわう。歩いている人たちの顔が明るく見えるのは気のせいか。最新のビルの入り口に向かうと、また、もう一つのシブヤが始まる。


新しい渋谷の顔のひとつ。マークシティ。この道玄坂の中ほどから、渋谷の駅まで直結する。ここができたことで道玄坂の通行量は減るのだろうか。私はそうではなく、ここを通る人が、旧来の通行に加算されるんじゃないかと思う。道玄坂を歩きたい人は、どんな時でも、道玄坂を歩くだろう。


マークシティへの入り口に立つ三基の碑。向かって左側に横だけ見えているのが与謝野晶子歌碑、中央が由来碑、そして右に道玄坂供養碑。不思議なのはなぜ供養碑なのか。何を供養したのかがわからない。人知れず、埋めておきたい話がこの坂にもあったのかもしれない。


マークシティへ続く小道。このくらいの細い道は、人と人との距離を縮める。私はこの道が、なぜか抜け道のように思えて好きだ。それは人が歩くのに、心地よい狭さだからなのかもしれない。


与謝野晶子歌碑。与謝野晶子、鉄幹夫妻はこのあたりに住んでおり、その縁で建てられた碑だという。歌は望郷の歌なのだが、ここから山並みが見えた、と歌われていることに驚くばかりだ。「母遠うて瞳したしき西の山相模か知らず雨雲かヽる」

※注 著作権は保護期間が満了しています。


(写真:瀬尾 太一)

[ Japacon× FIELDS Research Institute ]


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